まず、DxO 光学モジュールを開発するための測定は、レンズを一度測定すればすむというわけでなく、測定はカメラとレンズの組合せ毎に行っております。
現在、キャリブレーションプロセスのスピードアップを行っていますが、新しいレンズは、それに対応するカメラ一つ一つと、新しいカメラは、それに対応するレンズ一つ一つと組み合わせて測定をする必要があります。
このため、全ての可能な組合せを網羅することは大変な作業になります。1つの組合せに対して何千もの撮影を行うため、作業量は膨大なものになります。
なぜ、これほど多くの画像を撮影するかというと、最終的な画質を左右するパラメータを全て考慮する必要があるからです。全ての焦点距離、全ての開口 度、全ての撮影距離に対して4つのポイント(ディスト―ション、ヴィネット、色収差、レンズブラ―)に関する測定を行っています。また、撮影は何度も繰り 返し行い、操作ミスによるエラーを防ぐようにしています。
様々なターゲットや実際のオブジェを使っての撮影が終了すると、特定のカメラとレンズの組合せの特性や欠陥をモデル化できます。この欠陥モデルを DxO Labs が開発した補正アルゴリズムと合わせて補正モジュールを作成します。最後に、実際の画像でDxO光学モジュールが機能するかを確認する工程があ り、この工程終了後に、ユーザのもとにお届けします。
また、測定結果と理想的なモデルの間の乖離を考慮する必要があります。例えば、カメラの機種によって補正に必要なExif情報(焦点距離や撮影距離)が、正確に記録されていない場合があります。
今後も DxO Labs では、市場で出回っているデジタルカメラとレンズの増加に対応するため、DxO 光学モジュールの開発能力の継続的向上に努めるつもりです。
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